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茂木敏充前幹事長(右)と握手を交わす山崎一輝氏=2025年6月13日、東京都江東区南砂1丁目、野田枝里子撮影
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 22日に投開票された都議選で裏金問題で自民党の非公認となりながら、当選した候補が3人いる。江東区選挙区(定数4)で立候補した、都議会会派「都議会自民党」の元幹事長の山崎一輝氏(52)はその一人だ。自民と蜜月関係を維持しながら票を固め、最後の四つめの議席をつかんだ。

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 投開票日翌日の23日昼、山崎氏の選挙事務所は、熱気に包まれていた。詰めかけた支持者の前に立った山崎氏は、両手を上げてガッツポーズをしてみせて、こう語った。

 「都議会議員に戻って参りました。この2年間を思い出すと、正直、自分の心が折れそうな時もございました。この日まで耐えて、耐えて、みなさんとともに歩むことができた。その結果が勝利につながった」

 自民への逆風を乗り越え、「自民系」候補として挑んだ選挙だった。

 山崎氏の父、孝明氏は都議会自民党の幹事長を務めた後、江東区長になった。その父の後を追うように、山崎氏も都議になり、4期連続で当選。幹事長にもなった。

 だが、死去した孝明氏の後を継ぐため、立候補した23年の江東区長選で落選すると、24年に江東区であった都議補選でも敗れた。強固な地盤を築いていたはずの地元で2連敗。「次負けたら、終わる」と周囲にこぼしていたこともあった。

 さらに、都議会自民党でも裏金問題が発覚。山崎氏も都議時代に、政治資金パーティーの収入の一部を政治資金収支報告書に記載していなかったことが分かった。都議会自民党は今年1月、幹事長経験者の公認を見送ることを決定。山崎氏も無所属で戦うことになった。

 ただ、自民にとって、江東区で長く地盤を築いてきた山崎氏は貴重な存在だったとみられる。自民関係者によると、江東区選挙区に公認候補を立てることも検討したが、結果として、見送る形になったという。

 都議選を翌月に控えた5月…

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